大黒柱
当社の家づくりで構造上、荷重が集中する柱によく大黒柱を使う事があります。今では大黒柱と言えば一家の象徴的なイメージを思い浮かべるかもしれませんが、古民家では家の中心に建物をしっかり支える大きな柱がそうです。
今日はその大黒柱が出来上がるまでの過程を紹介します。材料になるまで色々な人たちが関わってやっとの事で出来上がるまで大変なんです。
大黒柱ができるまで
多くの時間と手間をかけて、高級な木材を作り出す
歴史と伝統を誇る、吉野山林地帯から産出される杉丸太原木は、集約的な施策と高度な知識、技術によって付加価値が高められ、気品と優雅さをたたえた製品となりあらゆる建築物に広範囲に利用されています。
大黒柱ができるまで
伐採・葉枯らし
森庄銘木の磨き丸太は吉野・宇陀地区の手塩にかけて育てあげられた、手入れの行き届いた山林から伐り出されます。そして毎年毎年、伐り旬を守り、計画的に伐採します。
そして、こだわりの天然乾燥に欠かせない作業である葉枯らしを約2か月ほど行います。

搬出作業
山で適当な長さに玉切りされた丸太は、ヘリコプターや小型運搬車などを使って山土場まで大事に運び出されます。

輸送
山土場に集められた丸太は長尺材が多いので、レッカー車とトラックをうまく使い会社の土場まで運び込まれます。

粗皮剝き
杉丸太の皮は厚みもあるので鎌を使って粗皮だけを先に剥きあげます。

皮剝き
今度は水圧の機械を使ってきれいに剥きあげます。水圧が強いので丸太の表面にキズがつかないように慎重に剥きあげます。

背割り作業
剥かれた丸太はチェンソーを使って背割りをします。磨き丸太の顔を決定することになるとても重要な作業です。また、背割りの深さ加減にも気を付けないといけません。

レッカー車
長尺の丸太を運ぶにはこのレッカー車が欠かせません。製材品をリフトに積んで運ぶようなわけにはいきません。

天日干し
背割りされた丸太は約20日間、天日に晒して乾かします。この作業も製品の出来上がりに大きく影響します。
天然乾燥棟
近年施工された土壁造りの天然乾燥棟にて温度・湿度を管理しながらじっくりと滑らかな乾燥を行います。熱エネルギーに頼らないためエコロジーな乾燥です。温度も常温なので丸太の艶もそのままです。
乾燥工程後にヤング係数・含水率を測定表示して、 ICタグ方式のトレーサビリティに向けて品質管理を行っています。
完成した磨き丸太は、傷つかぬように一本一本丁寧に梱包し、各地へお届けしています。
工務 ONO